さえたん日記

アクチュアリーを目指す方々にお役立ちな情報を載せていきます!

アクチュアリー一次試験【会計経済投資理論の勉強法】

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【特徴】

  • 一次試験では一番難易度が低いが、範囲がとても広いので、対策不足で受験すれば普通に落ちる
  • 足切りに注意(特に会計)
  • 一問当たりの配点が1点か2点と小さいが、それに甘んじてぽろぽろ失点すると、予想だにしない失点の大きさになります。基本的は、どの問題も正解する気概で挑むことが大切。
  • 文系受験生に有利。
  • 合格率のばらつきが小さいので、初学者におススメ。
  • 会計は毎年法律改正があるので、古い年度の過去問演習には注意
  • 会計と投資理論分野の計算量が年々増加している印象があるので、時間配分に要注意

 

【合格率の推移】

年度 2019 2018 H29 H28 H27 H26 H25 H24 H23
合格率% 22.1 14.1 19.0 17.2 46.1 22.0 20.3 47.6 20.5
年度 H22 H21 H20 H19 H18 H17 H16 H15 H14
合格率% 18.8 15.1 27.1 24.8 15.3 23.0 11.5 30.1 34.3

 

【得点戦略】

会計(25点 知識問題15点、計算問題10点)

勉強量が中々点数に反映されにくく、15点取れればOK

大問1~3(知識問題)で稼ぐ。大問5(計算問題)で外すと、一気に5点失うこともあるので、注意。

 

経済(25点)

過去問が焼き直し出題されるため、20点以上取る試験中では、ゲーム理論が中々面倒なので、一旦後回しした方がいい。

 

投資理論(50点)

 40点以上は確保する。45点取れれば◎ ドツボにはまると、計算問題で大幅失点する可能性があるので、教科書の知識問題は確実に得点しましょう

 

【私が行った対策】

指定教科書

過去問対策(H18~2018)

年金数理人試験の過去問(直近5年分。会計・経済の知識問題部分のみ)

経済WB(知識問題・○×問題部分のみ)

会計WB(計算問題部分のみ)

投資理論WB

 

会計、経済、投資理論の分野ごとにご説明させていただきます。

 

【会計】

〈知識問題〉

分厚い教科書を一から読むのも効率が悪いので、まず、過去問で出題された記述部分をマーカーで引き、どこが重点的に出題されるのか(つまりそこがポイント)をまず把握しました。教科書は毎年改定され、その部分からよく出題されるので、チェックしておきましょう。ざっと把握出来たら、教科書をいちいちまとめていると時間が足りなくなるので、すぐに過去問演習に移り、問題を解きながら知識の定着をはかりましょうあまり古い年度の過去問は法律改正により、今と違っている可能性もあるので、その代わりに、年金数理人試験の直近の過去問を利用しました。

 

 

財務会計講義(第21版)

財務会計講義(第21版)

  • 作者:桜井久勝
  • 発売日: 2020/03/17
  • メディア: 単行本
 

 

〈計算問題〉

こちらは主に、会計WBで対策しました。計算するにしても、やみくもに計算手順を覚えるのではなくて、どの理論を根拠にしているのかを確認しながら解くと、理解しやすいのではないかと思います。最終的には、複数回間違えた問題をファイリングして、任意に選んだ問題が百発百中で解ける水準まで持っていきました。

個人的には、のれんの計算方法(パターン分けを明確にしながら解きましょう)、2018大問5に代表されるキャッシュフロー計算書あたりが苦手でした…。この辺はよく出題されるので、年金数理人試験の過去問もよく利用して対策なさるといいと思います。

 

【経済】

 知識問題は、指定教科書の章末問題からそのまま出題されるため、しっかり読み込んで対策するといいです。計算問題には、稀に計算量が多い地雷が含められているだけに(特にゲーム理論は注意)、知識問題で全問正解することは大事です。経済WBでよく演習しておきましょう。

 

【投資理論】

計算問題が主になりますが、投資理論WBを解きながら、ひたすら型を覚えた後は、すぐに過去問演習に移行しました。教科書がやけに分厚いですが、該当箇所だけでもいいので読みましょう。過去問の焼き直しが多い分野ですが、年々計算量が増加している傾向にあり、下手すれば大問1つまるまる落としかねないので、知識問題を確実な得点源にすることが重要になってきます。実務編部分の計算問題の出題範囲が年々拡大しているので、手広く対策し、なおかつ取れる問題を確実に得点することが大事です。

 

 

新・証券投資論I

新・証券投資論I

 

 

 

新・証券投資論II

新・証券投資論II

 

 

【注意点】

時間配分に注意

問題量が非常に多く、かつ3科目もあるので、時間配分には気をつけてください!

私は、会計30分、経済30分、投資理論1時間、といったペースで過去問演習していました。計算量の多い問題を見極めて、先にどの問題を解くのかを考えながら進めることが大事になってくるように思います。

 

知識問題は早期に仕上げる

知識問題を完成させるにはまとまった時間が必要になりますので、直前期にやろうと思うと中々難しい面があると思います。ですので、5月あたりの早い段階で、知識問題の完成度を上げておくと、後々楽だと思います。先述の通り、計算問題で落とすリスクがあるので、知識問題を確実に得点源にするために、3つとも全て教科書をしっかり対策することが重要になってきます(試験場でも、確実に正解できると安心感が生まれるので)。

 

 【私の過去問演習スコア表】

過去問は5月中旬から始めました。

トータルの点数(大問ごとの得点) 日付

という表記で、例えば「45(15,11,19)  8/18」ならば「8月18日に解き、45点で、大問1は15点、大問2は11点、大問3は19点」という意味です。

ピンクは60点、は90点を超えた時を示しています。

この点数を目標にするというよりは、「最低限この点数は取れていてほしい」という目安として使ってくださいね(;^_^A

 

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 ※古い年度の過去問は、過去問演習ではなく、未出問題を拾いながら解いていたので、記録していません。また、日付を記録していない年度のものは、点数のみの記載となっています。

 

アクチュアリー一次試験【損保数理の勉強法】

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【特徴】

  • 隙あらば積分させてくる(計算を軽量化するテクニック必須)。
  • 一次試験の中では、年金数理の次に難しい。年ごとの難易度のブレも比較的大きい
  • 以上の理由から、年金数理同様、残しやすい科目。優秀な方でも、ドツボにはまると3年かかったり、10年かかった人もいる。
  • 一次試験の中で計算量が一番多く、数理色が一番強い
  • リスク確率、コピュラなど、研究がリアルタイムで進んでいる分野だけに、新傾向の問題が出題されやすい
  • 暗記で秒殺できる問題も多々ある。(例:ベイズ最尤値、コピュラなど)アクチュアリー受験研究会から出ている、公式証明チェックリスト・暗記チェックリストを完璧に暗記すると、計算量が大幅に省けたりする。
  •  数学の「モデリング」分野が出題範囲に加わり、なおかつ統計分野の知識がないと解けない問題が出題される傾向にあるので、数学と一緒に勉強すると◎

 

【合格率の推移】 

年度 2019 2018 H29 H28 H27 H26 H25 H24 H23
合格率% 16.2 23.5 13.7 13.2 20.5 22.6 30.1 39.9 10.5
年度 H22 H21 H20 H19 H18 H17 H16 H15 H14
合格率% 12.8 10.5 36.6 13.1 11.9 9.9 22.7 18.1 15.2

 

【得点戦略】

大問1(20点 各問4点×5)典型問題が多いので全問正解が望ましい

大問2(28点 各問7点×4)過去問の焼き直しが多いので、なるべくここでも稼ぐ

大問3(32点 各問8点×4)新傾向かつ難問・計算量が多い地雷原(それなのに配点が高い)。しかし、半分くらいは取っておきたい…!

大問4(20点 各問10点×2)新傾向かつ難化しやすい。運よく教科書の数式論証部分が出題されることがある。10点稼げればOK

 

第8章 リスク確率

第10章 コピュラ・極値理論

 

は要対策。問題を難しくするとしたら、大体ここの2つに絡めて狙われる。難度が高いので、苦手意識を持つ人が多い分野でもある。難系損保WB(関西アクチュアリー受験研究会)で勉強するのがオススメ。

 

 【私が行った対策】

  • 『例題から学ぶ損保数理』
  • 『リスク・セオリーの基礎』
  • 『穴埋め式微分積分らくらくワークブック』
  • 指定教科書
  • 過去問対策(H12~2018)3周(出来が悪い年度は4周以上)
  • 公式証明チェックリスト・暗記チェックリスト(アクチュアリー受験研究会)
  • 難系損保WB

2019年度で合格しました。主に、指定教科書と過去問対策、公式証明チェックリスト・暗記チェックリストが主軸で、その他は理解を深めるために適宜使っていた、という感じです。数学と同様、損保数理を合格しておくと、就活で数理的素養をアピールできるので、おススメです。

『 例題から学ぶ損害保険』⇒指定教科書&章末問題(3周)⇒過去問演習 という流れでした。

 

〈『例題から学ぶ損害保険数理』〉

 私は、損保ストラテジーを持っておらず、こちらで対策しました。問題例が豊富で、解説も分かりやすいので、導入書としてお勧めです。こちらと教科書の章末問題を終えたら、すぐに過去問演習に取り組みましょう!

例題で学ぶ損害保険数理 第2版

例題で学ぶ損害保険数理 第2版

 

 

 〈『リスク・セオリーの基礎』〉

有名ですが、岩沢宏和先生の『リスク・セオリーの基礎』です。初学者には厳しいですが、ある程度過去問演習を進めた後に読むと、理解が深まるように思います。問題も多く掲載されているので、過去問演習を終えて、さらに演習したい方にもおススメです。

 

〈計算力向上にこの1冊!〉

『穴埋め式微分積分らくらくワークブック』

 よもやの入門書ですが笑 本書には、微分積分の計算を大幅に軽量化できる裏ワザテクニックが沢山記載されている良書です!

こと損保数理では、重めの積分計算が求められる問題が多く、「試験時間内に」こういった問題を正確に解くためには、計算の軽量化は必須です。計算力にお悩みの方には、是非お勧めしたい本です!

 

〈指定教科書〉

 とても重要です。教科書の記述部分から、毎年知識の○×問題が7点分も出題され(ここを捨てるのはもってのほかです)、なおかつ、章末問題がそのまま出題されたり、文中の数式の論証部分がそのまま大問で出題されるので、得点効率は非常に高い

教科書由来の問題は、確実に全て解く!ぐらいの気持ちで取り組むと、得点も安定してくる傾向があるように思うので、読みにくいですが、頑張って9月ごろまでには完成を目指しましょう。

 

損保数理の導入書は、いっちー様が以下のページでご紹介なさっています!

actuary0310-2.blog.jp

〈過去問対策〉

 教科書が1周目終わったあたり(6月)で始めました。もちろん最初は14点とかでしたが、分からなくても3時間じっくり考える訓練を行っていました。これが初見の問題に対する思考力を養う上でとても重要だったように思います。そこからじっくり解答とにらめっこしながら、どこが足りなかったのかの分析を行い、同じミスを繰り返さないぞ!!という心づもりで。試験直前には、2時間で満点をコンスタントに取る水準に持って行きましょう(それくらいじゃないと、試験という土壇場で合格点すら取れるか怪しくなります(;^_^A)。

 

 【分野別克服法】

積立保険(第6章)

生保数理のチルメル式責任準備金に関する知識がないと、中々苦戦するので、まず生保数理の教科書で勉強してから取り組むとスムーズです。

あとは、WBに載っている公式を暗記し、過去問でタイプ別に分類しながら演習を積むと◎ 暗記が重要になってくる分野です。

 

保険料算出原理(第7章)

ひたすら暗記しましょう。特に、件の表は絶対に暗記です。(損保WBに覚え方が載っていたので、参考になると思います)

ワンの保険料算出原理についてですが、一度、教科書の論証を、ご自分で図に書きながら証明なさると理解が進みやすいのかな、と思います。毎年出題される頻出範囲でもあるので、過去問でひたすら演習を積んで、確実に解けるようにしておくと、安心ですね。

 

リスク確率(第8章)

 教科書の論証が丸々大問で出題されることがあるので、教科書を万全に対策しましょう。難系損保WBでの対策がおススメです。微分方程式をたくさん用いるので、苦手な方は予め勉強しておくとスムーズに理解が進むかと。こちらも暗記チェックリストに計算が省略できるテクニックが載っていたので、必見です!

 

再保険(第9章)

計算量が多くなる傾向があるので、本番では後回しにした方がいいです。こちらも実は計算量が減らせるテクニックが、公式証明チェックリスト(アクチュアリー受験研究会)で載っていたので、是非使いこなせるように練習してください。

 

コピュラ・極値理論(第10章)

グンベル分布・ワイブル分布などは、損保暗記チェックリスト・公式証明チェックリスト(アクチュアリー受験研究会)で全て暗記しちゃいましょう(ここでも暗記で計算を省ける)。こちらも難系損保WB(関西アクチュアリー受験研究会)での対策がおススメです。

 コピュラが苦手な方は、『アクチュアリー数学シリーズ 損害保険数理』で、50ページにわたって説明されているので、是非ご一読を!

 

損害保険数理 (アクチュアリー数学シリーズ)
 

 

 

【注意点】再掲

〈電卓の使い方〉

計算処理能力が問われるので、如何に電卓を使いこなせるかが試験で重要になってきます。メモしながら解いていると時間が足りなくなるので、普段から練習しておくことが肝要です。

 

  • 電卓2台同時に使いこなせるか?(メモの手間が省ける)
  • モリー機能は使いこなせるか?
  • GT機能は使いこなせるか?

 

〈導入書に時間をかけすぎないこと〉

導入書の種類が多く、導入書すべてを「完璧に」こなすことにこだわると、あっという間に10月とかになってしまいます。損保数理も過去問の焼き直しが多く、特に大問23,4は問題の誘導に対する慣れが重要になってくるので、導入書よりも、過去問を早期に完成させることを優先させてください。5月~6月には過去問演習に入れていると、後がスムーズです。

 

〈計算量が多いので、問題の選球眼を過去問演習で養うこと〉

解ける問題(過去問の類題など)とそうでない問題(難問、計算量が多い問題など)を見分け、解ける問題を確実に取りこぼしなく得点する練習を過去問演習で養うことが肝要です解けない問題にハマるとあっという間に時間を溶かしてしまいますので、早めに見切りをつけることも、合格には必要なことです。そういった感覚は過去問演習で身につけられるので、問題を解く順序、見切りをつけることを意識しながら過去問に臨んでみてください。

 

〈暗記も大事だが、理解も大事〉

つまり、暗記も理解も両方使うことが大事ということです。暗記の精度が大事なのは言うまでもないですが、難しい年度になると、過去問の類題が少なく、計算量が多い新傾向の問題もある程度得点しないと合格点に達しないことも考えられます。そこで暗記偏重で、初見の問題をじっくり考える訓練が足りていないと、そういった問題を捨てざるを得なくなってしまいます。ですので、なるべく初見の問題は時間をかけて(10分でもいいので)、すぐに解答をみずに考える癖をつけてみてください。以下の点を中心に考えてみてもよいでしょう。

 

  • どの公式を論拠にしているのか?なぜその公式が論拠に出来るのか?
  • 出題者の意図は?
  • 別解はどのようなものがあるだろうか?
  • 解答に至るまでのストーリーはどのようなものか。なぜそうなるのか。
  • もう一度、自力で一から正解を導けるのか?(意外と解けないことが多い)
  • 類題はどのような問題がある?それはこの問題とどのような違いがあるのか?

 

〈計算を省略しない〉

「プロセスがあってたから、めんどくさい計算は端折ろう」とついつい考えてしまいますが、試験本番ではあっているかどうか分からない計算をし続けて正解まで導かなければいけません。なればこそ、普段から重めの計算をこなせる体力をつけておくことが重要になってきます。ですので、計算を間違ったら、その都度、自力で正解まで導出しなおすことを怠らないようにしましょうここをしっかり行えるかどうかで試験場では雲泥の差になってくると思います。

 

【私の過去問演習スコア表】

過去問は5月中旬から始めました。

トータルの点数(大問ごとの得点) 日付

という表記で、例えば「45(15,11,19)  8/18」ならば「8月18日に解き、45点で、大問1は15点、大問2は11点、大問3は19点」という意味です。

ピンクは60点、は90点を超えた時を示しています。

この点数を目標にするというよりは、「最低限この点数は取れていてほしい」という目安として使ってくださいね(;^_^A

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 ※古い年度の過去問は、過去問演習ではなく、未出問題を拾いながら解いていたので、記録していません。また、日付を記録していない年度のものは、点数のみの記載となっています。

アクチュアリー就活について【文系でもアクチュアリーになれるの?】

【就活】

文系フィルターがあると思しき会社はあるにはありましたが、それでも数社程度でした。

就活において、文系・学部卒であることによる差別はなかったように思います。私の大学OBOGでも、生損保、信託銀行のアクチュアリーとしてご活躍されている方は数多くいらっしゃるので、やはり文系であることが足かせになる訳ではないと思われます。むしろ、コミュニケーション能力・英語力が高い方であれば、却って高く評価される可能性があります。

学歴に懸念がある人ならば、文系受験生が躓きやすい数学、損保数理を先に合格しておくと、数理的素養があるとアピールできるでしょう。科目を持っていなくても、数学が得意なこと、論理的思考力の高さをアピールすれば問題ないかと思われます。

 

アクチュアリー試験

一次試験で合格するための数学力の水準は、大学教養科目レベルで十分です。一次試験においては、文系であることがハンデになる事はなかったように思います。

懸念があるとすれば、計算処理能力が求められる数学、損保数理なのでこの2科目から受験することを推奨します。

KKTは、経営学部・商学部であれば会計が、経済学部であれば経済、投資理論において有利。

年金数理も若干有利かもしれません?(行間を読む読解力が必要なので)

二次試験は、法令理解・暗記が勉強の中心になるので、法学部生などは有利だと思います。

 

【実務】

学歴が重要になってくるのは、新卒採用の段階だけだと聞くので、一旦アクチュアリー候補生として採用されてしまえば、その後の実務で、文系であることにより差別を受けることはないように思われます。アクチュアリーは、非アクチュアリーに分かりやすく説明する能力が求められる為、例えば、文系の社員にとって理解が難しいポイントがどこなのか、といった感覚が似ているという面では、やや優位かもしれません(?)

アクチュアリー就活について【内定が取れなかった時の逃げ道】

就活が思うようにいかなかった場合の逃げ道を予め知っておいた方が、精神衛生上よろしいかと思いましたので、アク内定が取れなかった時の逃げ道をメリットデメリットに分けて、ご紹介したいと思います!

 

 

①就活留年する

メリット

  • 最初の就活での経験を生かして、もう一度やり直すことが出来る。
  • 1年アクチュアリー試験を多く受験できるので、科目数を多く持った状態で就活に挑める。
  • 既に卒業を見越して単位取得をしているはずなので、単位取得の負担が少ないまま、1年、学生時代が延長できる。(アクチュアリー試験を見越して勉強に勤しみましょう!)

 

デメリット

  • 1年間分の学費が余分にかかる。
  • 理由によっては、面接官の心象が良くないかもしれない。面接では恐らく突っ込まれるので、説明する準備が必要。

 

②大学院進学(学部生の場合)

メリット 

  • M1でのアク就活時に、B3時のアク就活の経験を生かせる。
  • M1での就活までに、アクチュアリー試験を3回受験できるので、科目数を多く持った状態で就活に挑める。
  • 学歴ロンダはある程度有効らしい。

 

デメリット 

  • 院試の勉強をする必要がある。(TOEFLTOEICの受験が必要な院もありますよね)
  • 単位取得や研究の負担がある。
  • 院で研究したい分野もないのに、アク就活・試験の為だけに院進してしまうと、研究や修論執筆が辛いかもしれない。
  • アクチュアリーはやはり、実務ありきで実力が培われる仕事なので、学部入社した人と比べると、実務経験を積むのが遅れてしまう。(なので、個人的には準会員入社にこだわって院進する等はおススメしかねます…もちろん、入社前に一次科目をできるだけ取得しておくと後が楽ではあるんですけどね…)

 

 

③生損保信託の総合職の内定を獲得し、アク関連の部署に配属されることを目指す。

この場合は、面接時にアクチュアリーを志望しており、アクチュアリー試験を受験する意志があることをアピールする必要がある。入社までに科目合格していることが望ましい。絶対就職しなきゃいけないけれど、アクチュアリーを諦めきれない方は、ご検討なさるといいかもしれません。私は、もしダメだったときの保険で、信託のアセットマネジメントも併願で考えていました。

 

メリット

  • 同業種なので、コンバートが比較的楽。
  • 非アク部署⇒アク関連部署への異動例は、(多くはないが)一応あるらしい。

 

デメリット

  • 配属先ガチャのリスクが生じる。もし、非アク部署に配属されてしまったら、まともに勉強時間が取れず、資格取得サポートもなく、アクチュアリー試験時に有給休暇が取れる保証もない。

 

とりあえず、メリットデメリットを列挙してみましたが、ご自身の将来を鑑みて、ベストな選択をなされるよう陰ながら応援しております^^ 

いよいよ面接も始まりますが、就活生の皆様、ご武運をお祈り申し上げます!

アクチュアリー就活について【科目数と内定って関係あるの?】

アクチュアリー志望の就活生の方々にとっては、気になる話題だと思います。

 

結論から申し上げますと、関係ないわけではないけれど、ほぼ重視されないといった回答になります(最後の1人で迷ったら、選ばれやすいかも?程度)。

 

アクチュアリー試験を早く終わらせて、色々な業務経験を積ませる!といった会社であれば、やや考慮されるかな、といった程度です。

 

1度の試験で3科目以上同時合格すると、お会いしたどのアクチュアリーの方にも「すごいね!」とお褒め頂けるので、分かりやすいアピールになるけれど、それが決定打という訳でもなかった(寄与度としては、体感5~10%程度)ように思います。その証左として、学生準会員ですら内定をもらえない方もいれば、0科目で四大大手生保に内定した方も大勢いらっしゃいます。

 

ですが、1科目でも合格していれば「アクチュアリー試験へのやる気がある」と評価されますし、会社によっては、「数学」の科目を合格していれば、筆記試験免除という会社もあるようです。

 

0科目で内定された方でも、勉強面での馬力がある方であれば、すいすい試験に合格していきますし、会社は、「アクチュアリー試験は、入社後に勉強して合格してもらえばいい」というスタンスであり、科目数よりも、協調性・コミュニケーション能力などのパーソナリティ面をより重視していることが多いためだと考えられます。

 

学部3年生から受験できるので科目持ちの方は比較的多い(アク就活生の半分くらい?)ですが、現在0科目の方でも、アピール次第で普通に内定を獲得できるので諦めずにセルフプロデュースしていきましょう^^

 

アクチュアリー就活について【就活中の心構え】

【就活中の心構え】

①つまるところ「運とご縁」で決まるので、お祈りされても引きずらない

周りの状況に一喜一憂しない、「人は人、自分は自分」のスタンスで

 

 

①つまるところ「運とご縁」で決まるので、お祈りされても引きずらない

お祈りされると、自分自身をまるごと否定されたような気分になるかもしれません。まして、第一志望の御社にお祈りされた時のダメージたるや、今すぐ就活をやめてしまいたい気持ちにかられるかもしれません。ですが、そういう時こそ、自暴自棄にならないのも大事なことです。どこに内定を頂けるかは、周囲を見ても、本当に「運とご縁」ですし、先述の通り、優秀であっても社風とマッチしないなどの理由で不採用、ということもあるので、まりご自分を責めすぎず、努めてポジティブでいることをどうぞお忘れなきよう。

 

 ②周りの状況に一喜一憂しない「人は人、自分は自分」のスタンス

 4月上旬になると、インターンシップ参加者の早期選考ルートの内定が出揃ってきます。そこで内定がない状況だと、焦燥感にかられてしまうかもしれません。ですが、諦めるのはまだ早いです。というのも、一部の学生が複数の内定を確保している場合も多いので、その内定辞退により空いた枠に滑り込める可能性も高いのです。

ですから、とにかく行動を続ければ、自分を高く評価してくれる会社は必ずあるので、諦めないで下さいね!


 

アクチュアリー就活について【面接での質問集・逆質問集・逆質問NG集】

今回は、アクチュアリー就活において、面接で聞かれた質問、逆に面接官に聞いた質問(逆質問)をまとめてみました! ガクチカなどオーソドックスな質問はスラスラとよどみなく言えるまで用意しておきましょう。

 

 

【必ず面接で聞かれた質問】

①自己紹介

席につく前の面接冒頭の挨拶で必ず言う。

 

例:「○○大学4年の○○です。本日は貴重なお時間を頂きまして誠にありがと

うございます。よろしくお願い致します。」

 

②自己PR

周囲と差異化をはかれるような自分の長所を、具体的なエピソードを交えながら、相手に伝わるように、かつ自分を売り込むようにアピールする。アクチュアリー志望者であれば、「論理的思考力」というのは食傷気味と考えられるので避けた方がベター。

 

tenshoku.mynavi.jp

 

③御社の志望理由

3つほど用意する。「自分の会社選びの軸、価値観、パーソナリティが御社にいかにマッチしているのか」を中心にアピールするとよい。

 

④競合他社と比べて、御社を第一志望にした理由は何故か

しっかり企業研究しないと、あっさりぼろが出るので要注意。OBOG訪問するなどして、情報収集にはげみましょう。逆に、ここをしっかり伝えられると、志望度の高さがアピールでき、高評価◎

 

⑤入社後の展望、入社後にやりたいこと

「入社○年目までに正会員になり、海外支社で研鑽を積みたいです。」など。細かいほど熱意が伝わりやすいが、それを主張できるだけの実績(この場合だと、複数科目既に持っている、TOEIC高得点)がないと、大風呂敷を広げるだけとなり却ってマイナスになるので注意。

 

⑥学生時代に力を入れたこと

3つほど用意する。ガクチカにオリジナリティがあると覚えてもらいやすい。「○○の経験を生かして、御社の○○の業務に貢献したいと考えております。」等の言葉で結んで、ガクチカで得たスキルを入社後に生かす姿勢を見せる。

 

⑦研究内容についての説明

アクチュアリーとして求められる「専門外の人への説明力」を問われている。難しい用語を使わず、小学生に説明するくらい易しく説明する。ご家族やご友人に説明して伝わるかどうか、練習してみると良いです。

【追記】

研究内容についての説明は、あまり細かい部分まで語らず、(面接官が人事部なら特に)最低限の内容(概要)が伝わればよいと思います!(30~40秒くらい)

 

⑧第一志望はどこか? 他社の選考状況はどんな感じか?

「御社が第一志望です!」で安定ですね。(間違っても、第一志望「群」と言ってはいけません笑 「別業界と迷ってます」というと即落とされる、なんて噂の会社もあるようです笑) 

他社の選考状況については、他社の選考が進んでいて、それを正直にお伝えしてもマイナス評価されることはなかったので、素直にお話ししてよろしいと思います。(採用担当者としても、競合他社との学生の取り合いになることが多いので、参考にしたいのかもしれません)

 

⑨会社や業務に対する印象、質問

「うちの会社についてどう感じましたか?」などです。インターンシップでの印象や、OB訪問をしたならば、そのことについてお話するといいように思います。志望順位が低く、あまり企業研究していないと、答えられず困ってしまうので注意。

 

⑩志望動機の細かい内容

これは、どこの会社でも、面接冒頭で必ず聞かれる内容なので、しっかり準備しておきましょう!

 

⑪最近の気になるニュース

必ず問われるわけではありませんが、業界への興味・関心度をはかる意図があると思われます。例えば、標準利率が0%になった話、Just in Case社と提携した割り勘保険の話など、旬のトピックも押さえておきましょう!(これも準備しないと厳しいと思います(;^_^A 業界研究はこの1冊がおススメです。

 

 

【追記】

⑫周囲の反対を押し切った経験について

人と意見が対立した時どういった対応を取るのかについて

 

⑬大きな失敗をした経験について

トラブルシューティング能力を問う意図があると考えられる。

 

⑭会社を選ぶ軸は何か

複数社から内定をもらったら、最後は何で決めるか?について。

 

⑮リーダーシップを発揮した経験、周りを巻き込んだ経験

 

⑯社会人になったら成し遂げたいこと(仕事・プライベート両面で)

 ⑤と近いですが…。仕事面に関係ない、プライベートについて聞かれることもあるようです。ワークライフバランスについての価値観を聞きたいのかもしれません。

 

⑰就活が終わったら、残りの学生生活で何がしたいか

 

⑱最近あったイラっとしたこと、辛かったことについて、どのように対処したのか。ストレス解消法

 ストレス耐性度をはかる意図があると考えられる。

 

⑲幼少期の頃のエピソード

 ガクチカで取り繕えない部分を問う意図があると考えられる。

 

【人事部面接での質問】

①自分の長所短所、短所をどう改善しているのか

 

②高校時代の部活動の話

ガクチカで取り繕っていない部分のパーソナリティを問う意図があったのかと思われる。

③周囲からどのような人間と言われるのか、人間関係でどのようなポジションだったのか

 

④問題に直面した時、どのような解決行動をとってきたのか

 

【私が逆質問で聞いたこと】

①一次試験・二次試験の勉強法

 アクチュアリー試験へのモチベーションの高さをアピールでき、かつとても参考になるのでおススメ。

②今後の生保/損保/信託業界の展望

 

アクチュアリーとして働くうえで心掛けていること

 

アクチュアリーとして働いてきた中で、一番印象に残っていること

 

⑤新入社員として働く上でのアドバイス

 

心象を悪くしない範囲であれば、せっかく現役アクチュアリーとお話できるチャンスなので、どのようなことを聞いてもいいと思います笑

 

【逆質問NG集】

詳しくはこちらが参考になるかと思います。

tenshoku.mynavi.jp

 

アクチュアリーでいえば、「試験前に有給は取れますか?」「アクチュアリー試験への会社からの支援はありますか?」など、アクチュアリー試験への支援ばかりを気にした質問を連発してしまうと、「会社に何しにきているのか」とマイナスな心象を抱いてしまう、とも聞き及んでいます。

年収面など、気になること色々あるかとは思いますが、あくまで選考の場なので、そういった質問は、その会社に勤務するアクチュアリーの方にクローズドベースでこっそり聞かれるのがよろしいでしょう。