【特徴】
- 一次試験では一番難易度が低いが、範囲がとても広いので、対策不足で受験すれば普通に落ちる。
- 足切りに注意(特に会計)
- 一問当たりの配点が1点か2点と小さいが、それに甘んじてぽろぽろ失点すると、予想だにしない失点の大きさになります。基本的は、どの問題も正解する気概で挑むことが大切。
- 文系受験生に有利。
- 合格率のばらつきが小さいので、初学者におススメ。
- 会計は毎年法律改正があるので、古い年度の過去問演習には注意。
- 会計と投資理論分野の計算量が年々増加している印象があるので、時間配分に要注意。
【合格率の推移】
年度 | 2019 | 2018 | H29 | H28 | H27 | H26 | H25 | H24 | H23 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
合格率% | 22.1 | 14.1 | 19.0 | 17.2 | 46.1 | 22.0 | 20.3 | 47.6 | 20.5 |
年度 | H22 | H21 | H20 | H19 | H18 | H17 | H16 | H15 | H14 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
合格率% | 18.8 | 15.1 | 27.1 | 24.8 | 15.3 | 23.0 | 11.5 | 30.1 | 34.3 |
【得点戦略】
会計(25点 知識問題15点、計算問題10点)
勉強量が中々点数に反映されにくく、15点取れればOK
大問1~3(知識問題)で稼ぐ。大問5(計算問題)で外すと、一気に5点失うこともあるので、注意。
経済(25点)
過去問が焼き直し出題されるため、20点以上取る。試験中では、ゲーム理論が中々面倒なので、一旦後回しした方がいい。
投資理論(50点)
40点以上は確保する。45点取れれば◎ ドツボにはまると、計算問題で大幅失点する可能性があるので、教科書の知識問題は確実に得点しましょう。
【私が行った対策】
指定教科書
過去問対策(H18~2018)
年金数理人試験の過去問(直近5年分。会計・経済の知識問題部分のみ)
経済WB(知識問題・○×問題部分のみ)
会計WB(計算問題部分のみ)
投資理論WB
会計、経済、投資理論の分野ごとにご説明させていただきます。
【会計】
〈知識問題〉
分厚い教科書を一から読むのも効率が悪いので、まず、過去問で出題された記述部分をマーカーで引き、どこが重点的に出題されるのか(つまりそこがポイント)をまず把握しました。教科書は毎年改定され、その部分からよく出題されるので、チェックしておきましょう。ざっと把握出来たら、教科書をいちいちまとめていると時間が足りなくなるので、すぐに過去問演習に移り、問題を解きながら知識の定着をはかりましょう。あまり古い年度の過去問は法律改正により、今と違っている可能性もあるので、その代わりに、年金数理人試験の直近の過去問を利用しました。
〈計算問題〉
こちらは主に、会計WBで対策しました。計算するにしても、やみくもに計算手順を覚えるのではなくて、どの理論を根拠にしているのかを確認しながら解くと、理解しやすいのではないかと思います。最終的には、複数回間違えた問題をファイリングして、任意に選んだ問題が百発百中で解ける水準まで持っていきました。
個人的には、のれんの計算方法(パターン分けを明確にしながら解きましょう)、2018大問5に代表されるキャッシュフロー計算書あたりが苦手でした…。この辺はよく出題されるので、年金数理人試験の過去問もよく利用して対策なさるといいと思います。
【経済】
知識問題は、指定教科書の章末問題からそのまま出題されるため、しっかり読み込んで対策するといいです。計算問題には、稀に計算量が多い地雷が含められているだけに(特にゲーム理論は注意)、知識問題で全問正解することは大事です。経済WBでよく演習しておきましょう。
【投資理論】
計算問題が主になりますが、投資理論WBを解きながら、ひたすら型を覚えた後は、すぐに過去問演習に移行しました。教科書がやけに分厚いですが、該当箇所だけでもいいので読みましょう。過去問の焼き直しが多い分野ですが、年々計算量が増加している傾向にあり、下手すれば大問1つまるまる落としかねないので、知識問題を確実な得点源にすることが重要になってきます。実務編部分の計算問題の出題範囲が年々拡大しているので、手広く対策し、なおかつ取れる問題を確実に得点することが大事です。
【注意点】
時間配分に注意
問題量が非常に多く、かつ3科目もあるので、時間配分には気をつけてください!
私は、会計30分、経済30分、投資理論1時間、といったペースで過去問演習していました。計算量の多い問題を見極めて、先にどの問題を解くのかを考えながら進めることが大事になってくるように思います。
知識問題は早期に仕上げる
知識問題を完成させるにはまとまった時間が必要になりますので、直前期にやろうと思うと中々難しい面があると思います。ですので、5月あたりの早い段階で、知識問題の完成度を上げておくと、後々楽だと思います。先述の通り、計算問題で落とすリスクがあるので、知識問題を確実に得点源にするために、3つとも全て教科書をしっかり対策することが重要になってきます(試験場でも、確実に正解できると安心感が生まれるので)。
【私の過去問演習スコア表】
過去問は5月中旬から始めました。
トータルの点数(大問ごとの得点) 日付
という表記で、例えば「45(15,11,19) 8/18」ならば「8月18日に解き、45点で、大問1は15点、大問2は11点、大問3は19点」という意味です。
ピンクは60点、青は90点を超えた時を示しています。
この点数を目標にするというよりは、「最低限この点数は取れていてほしい」という目安として使ってくださいね(;^_^A
※古い年度の過去問は、過去問演習ではなく、未出問題を拾いながら解いていたので、記録していません。また、日付を記録していない年度のものは、点数のみの記載となっています。